2012年版 テーマと筆者

テーマの切り口、解説•執筆陣の更なる充実をはかり、地球の気象•環境をシステムとしてとらえます。
(テーマ、タイトル、掲載月は若干変更する場合がございます。)
掲載月 テーマ 執筆者・プロフィール
表紙 南極の気象 ― グリーンフラッシュ

南極の昭和基地で撮影された、大気がつくる不思議で美しい太陽の輝き。
武田 康男:撮影・解説
(気象予報士、大学講師、写真家)

【プロフィール】
東北大学理学部卒業。高校教諭を経て、2008年末〜2010年春まで第50次日本南極地域観測隊員として昭和基地などで観測業務に従事。現在、大学講師(非常勤)など。空の写真家としても活躍。気象予報士。日本気象予報士会会員。日本気象学会会員。日本雪氷学会会員。日本自然科学写真協会会員。
主な著書:「世界一空が美しい大陸 南極の図鑑」 (草思社)、「楽しい気象観察図鑑」(草思社)、「空と色と光の図鑑」(共著、草思社)、「天気の自由研究」(永岡書店)など
資料ページ 2010年の顕著な異常気象・気象災害の概況

気象庁発表「気候変動監視レポート2010」をもとに、世界の異常気象・気象災害の概況を俯瞰する。
水木 大地:監修・解説
(地球環境・衛星情報利活用ファシリテータ/サイエンスコミュニケータ)

【プロフィール】
1949 年東京浅草に生まれる。リモートセンシン グ(RS)技術・地球観測衛星データの利用、普及啓発、 教育に関する企画・調査研究等の各種プロジェクトマネージメント、コーディネーションを行う。衛星画像データを利用した地球環境・地球温暖化問題の理解増進のためのイベント・出版等に係わる。 企画協力・指導・執筆、及び衛星画像コンテン ツ利活用推進のためのファシリテーション活動を行う。世界気象カレンダーの衛星画像の選定・編集および監修を担当している。衛星リモートセンシングデータ・現地調査・ GIS・歴史資料等を利活用した、中国新疆ウイグル 地区、黄河中・下流地域、アラル海南部・アムダリア流域、カンボジアのアンコールワット地域などの地球環境変動調査に参画している。 著書等:「地球の素顔」(小学館 2000)、「まんが+衛星画像 宇宙からみた地球環境」(大月書店 2004)、「21世紀子供百科 地球環境館」(編集協力小学館 2004)、「わかりやすいリモートセンシン グと地理情報システム」(RS 研究会)、「リモートセンシング応用事例集」(RS 研究会)
1月 山陰豪雪 ― “牡丹雪”で車1000 台立往生、多数の小型船沈没

2010 年大晦日から元旦に掛けての山陰豪雪地方の記録的大雪は、収束雲の進入・停滞で発生した。
黒田 雄紀
(気象予報士・気象友の会々員)

【プロフィール】
1933年京都府生まれ、埼玉県狭山市在住。気象庁と財団法人 日本気象協会にて 50数年にわたり気象業務を行う。特に気象庁では、1977年日本初の静止気象衛星“ひまわり”の新規業務に参加して雲画像の解析業務を担当し、気象衛星情報の天気予報等への利用の道を開く。財団法人 日本気 象協会では各種の予報業務を担当し、気象予報士を目指す若い人や気象キャスターに天気予報の技術や雲画像の解析技術などを指導する。この間、気象予報士講座の講師を担当。当カレンダーの1997年版より監修と解説を行う。
2007年には永年にわたる気象業務の功労により叙勲。主な論文や共書に「熱帯収束帯から伸び出す対流性雲バンド」「日本海の収束雲と海難」「ひまわ り画像の見方」「ひまわりで見る四季の気象」「気象 FAX の利用法― Part II―」などがある。
2月 アイヤフィアラヨークール火山の噴火 ― 火山噴火とその影響

火山噴火により気温が変化するしくみと社会、人類に及ぼす影響を解説する。
吉永 順一
(都立井草高校 非常勤教員/NHK教育 理科総合 担当講師)

【プロフィール】
1976年米国ワシントン州のレニアー山(4392 m) 頂上から日本人初滑降(世界第2番目)を始め、カ ナダ、ヨーロッパの登山、山岳スキーを楽しむ。 以来、米国の全ての国立公園(イエローストーン等、 現在58ある)地質巡検を行う。2009年のサモア諸島の地震・津波、2010 年のハイチ地震は、一昨年夏、米領サモアとハイチの隣の米領ヴァージン諸島に地質巡検してきたばかりなので感慨深い。現在は米国・カナダの国立公園の自然を、特に地質の観点から紐解き、地球科学そして自然科学の面白さを伝えたいと模索中。
2002年のNHK スーパーサイエンスから、高校講座「理科総合 B」の講師。東京書籍「理科総合A・B」「地学I・II(前改訂まで)」や科学技術振興機構のデジタル教材「調べてみよう!わたしたちの 住む大地のなりたち」「調べてみよう!ゆれる大地のしくみ」などの執筆・編集で地球科学の普及に 努めている。
現在、都立井草高校非常勤教員。
3月 2010年夏の猛暑のメカニズム

偏西風が北にずれると猛暑になる。夏期の季節予報を向上させると注目されたトピック。
中村 元隆
(海洋研究開発機構 地球環境変動領域 短期気候変動応用予測研究プログラム)

【プロフィール】
1994年、マサチューセッツ工科大学(MIT)地球・大気・惑星科学学部博士課程終了。理学博士。 MIT卒業後は、MIT, ジョージア工科大、NASA、デューク大学で研究を続け、2003年に海洋研究開発機構 地球フロンティア(現在は地球環境変動領域に統合)に着任し、現在に至る。気象力学と物理海洋学が専門で、一週間程度から数百年の時間スケールの様々な力学的気候プロセスや現象を、理論・モデル・データ解析によって研究して きた。
4月 エルニーニョ現象とインド洋のキャパシター効果

エルニーニョ現象のしくみを知り、インド洋の蓄熱効果と台風発生への影響を解説する。
山形 俊男
(東京大学大学院理学系研究科長・理学部長 / 海洋研究開発機構 アプリケーションラボ ヘッド)

【プロフィール】
1971年東京大学理学部地球物理学科卒業、1977年理学博士(東京大学)学位取得、1979年九州大学応用力学研究所助教授、1981年〜83 年米国プリンストン大学流体力学研究所客員研究員、1991年東京大学理学部地球惑星物理学科助教授、1994年同大学院理学系研究科/理学部地球惑星科学専 攻教授に就任、現在に至る。
海洋研究開発機構 地球環境フロンティア研究セ ンター気候変動予測プログラムディレクター(1997年〜2009年)、国際太平洋研究センタープログラム ディレクター(ホノルル、1997年〜2003年)、アプリケーションラボヘッド(2008年〜現在)を兼務。受賞歴:1987年日本気象学会賞、1997年日本海洋学会学会賞、2004年米国気象学会スベル ドラップ金メダル賞、米国気象学会フェロー、「最先端研究領域で活躍する16人の日本人研究者」(Thomson Scientific)、2005年紫綬褒章、2008年米国地球物理学連合フェロー、2008年 Techno-Ocean Award 他多数。
5月 トルネード(竜巻)の発生メカニズム

日本でも発生数が増え、時に尽大な被害を及ぼすトルネード(竜巻)の発生メカニズムと予測方法を解説。
佐々木 嘉和
(オクラホマ大学 名誉教授)

【プロフィール】
1950年東京大学卒業。1955年理学博士に。台風の進路を数値予報する方法を世界で初めて開発し、1956年日本気象学会 学会賞受賞。同年シカゴ大学など三大学から招聘され渡米。 1960年トルネードの災害から人、財産を守るためオクラホマ大学に気象学科を創立。1964年政府のレーダーの研究所を大学の構内に招聘し、官学協同で気象技術開発と予報現業を行う。2000 年同研究所は国立気象センターに。数値予報の手法を開拓し、アメリカ全土を覆うドップラーレーダー網を整備し、現在の竜巻予報体制を確立。近年は 未解決のトルネード発生論に挑み、解析力学の手法を用いた新説を1999年、2009年、2010年に発表。
学術上の貢献での受賞も多数で2000年日本気象学会 藤原賞受賞。2004年に瑞宝中綬章授章。 またオクラホマ州の高等教育の殿堂に名を刻まれ、 オクラホマ大学やオクラホマ州からから数多くの賞を受ける。
6月 梅雨末期の豪雨 ― 梅雨前線上へ張り出すチベット高気圧

梅雨末期に集中豪雨が発生するわけとは?チベット高気圧が上層発散の役目を果たし夏の天候に影響を与える。
黒田 雄紀
(気象予報士・気象友の会々員)
7月 地球温暖化が北海道の豪雨災害に及ぼす影響

2010 年8月、北海道で前例のない集中豪雨が発生した。地球温暖化の影響と豪雨災害、防災に関して解説。
鈴木 靖
(京都大学防災研究所 水資源環境研究センター 水文環境システム研究領域 教授)

【プロフィール】
1960年秋田市に生まれる。1983年東京大学理学部地球物理学科卒業。財団法人日本気象協会入社後、数値シミュレーションモデルを利用した業務に携わり、1995年に波浪数値モデルの研究で博士(理学)の学位を取得。2009年10月に京都大学防災研究所水資源環境研究センター水文環境システム研究領域の特定教授に就任。気候変動や社会変動がもたらす水文環境への影響評価や、大気海洋相互作用に及ぼす風波の影響などの研究を行っている。2010 年度土木学会海岸工学論文賞を受賞。
主な著書:「 風力エネルギー読本 」(オーム社,2006)、「 波を測る 」(沿岸開発技術研究センター, 2001)「波浪の解析と予報」(東海大学出版会,1999)
8月 UCLと偏東風波動 ― 寒冷渦が南方からやって来た!UCLは台風に変化する。

注目されることの少ない寒冷渦(寒冷低気圧:UCL)を徹底解説。UCL は時に台風に変化する!
黒田 雄紀
(気象予報士、気象友の会々員)
9月 地球温暖化による台風の強大化

全球雲解像モデルNICAM のシミュレーション解析で見えてくる、台風強大化のメカニズムを解説。
佐藤 正樹
(東京大学大気海洋研究所 准教授 / 海洋研究開発機構 地球環境変動領域 次世代 モデル研究プログラム)

【プロフィール】
1993年東京大学大学院理学系研究科地球物理学 専攻博士課程卒業。理学博士学位取得。1992〜93年東京大学気候システム研究センター、日本学術振興会特別研究員。1993〜2004 年埼玉工業大学 工学部 機械工学科 講師、助教授(1998年〜2004年)。1998〜99 年ケンブリッジ大学 応用 数学・理論物理学科 客員研究員。1999年より独 立行政法人海洋研究開発機構(当時 海洋科学技術センター)地球フロンティア研究システムモデル 統合化領域 研究員(非常勤)就任。地球環境モデリング研究プログラム サブリーダ(非常勤 :2004年〜09年)、地球環境変動領域 次世代モデル 研究プログラム 全球雲解像モデリング研究チーム チームリーダー、リーディングプロジェクト IPCC 貢献地球環境予測プロジェクト 全球非静力学モデル予測研究グループ グループリーダー(非常勤 :2009年〜現在)。2005年〜2009 年東京大学気候システム研究センター 准教授(助教授: 2005年〜2006年)。2010年〜現在 独立行政法人宇宙航空研究開発機構 宇宙利用ミッション本部地球観測研究センター 主幹研究員(非常勤)。 2010年〜現在 東京大学大気海洋研究所 准教授。
10月 新燃岳が約300 年ぶりに本格噴火 ― その影響と観測方法

衛星による火山噴火の観測方法を2011年1月の新燃岳の噴火を例に解説する。
鈴木 和史
(気象予報士)

【プロフィール】
1950年青森県生まれ。1983年気象大学校卒業。 札幌管区気象台、気象衛星センター、気象庁予報部等に勤務。この間、気象庁予報課予報官、気象衛星センター解析課長、宮崎地方気象台長、気象庁気象防災情報調整官、鹿児島地方気象台長を歴任。現在は財団法人日本気象協会予報センターに勤務。著書(共著)に、「気象予報士ハンドブッ ク」「身近な気象の事典」「気象FAX の利用法」「気象衛星画像の解析と利用」がある。
11月 ジェット巻雲 ― 秋田市の上空秒速93メートル

深まった秋の空に見られる、足早に東進する真綿のような薄い雲。
黒田 雄紀
(気象予報士、気象友の会々員)
12月 短期気候変動がもたらす顕著現象の社会活動への影響 ― 気候予測のデータを農業マネージメントに活用

気象予測情報を農業(食糧)の生産量予測に活用。その最先端の取り組みとは?
佐久間 弘文
(海洋研究開発機構 地球環境変動領域 短期気候変動応用予測研究プログラム)

【プロフィール】
1989年カリフォルニア大学(UCLA)にて大気科学における理学博士取得。在米期間中、UCLA の気候力学ラボや米国大気海洋局メソスケール気象研究所(CIMMS)にて研究助手。トロント大学物理学部におけるポスドク研究員を経て、CRC総合研究所で大気環境影響予測評価の為の3次元大気拡散数値シミュレーションモデルの開発に従事。 1997年に現在所属する研究機関の前身である地球フロンティア研究システム短期気候変動領域予測可能性グループリーダー。同システムモデル統合化領域長代理、地球シミュレータセンター大気 海洋シミュレーショングループリーダーを経て、現 在に至る。応用数学の知見を生かし、基礎から応用に至る幅の広い新しい形の研究を目指している。


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